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    2010 年11月04日

    【 コミック 】 掘った穴に闇を埋める。これだけ聞くと、厨二病感満点w 原作:新井円侍 先生、漫画: 大岩ケンジ 先生、キャラクター原案:mebae 「シュガーダーク 埋められた闇と少女」 1巻のレビューをお届けします。

    404715556Xシュガーダーク 埋められた闇と少女 (1) (角川コミックス・エース 98-18) [コミック]

    大岩 ケンジ (著)
    発売日:2010/11/4



    【公式サイト】
      無実の罪で共同墓地に送り込まれた少年兵ムオルが出会ったのは、
      墓守を名乗る少女メリア。不死の怪物が眠る地で繰り広げられる、
      衝撃のグレイブ・ファンタジー!
      http://www.kadokawa.co.jp/comic/bk_detail.php?pcd=201006000629



    【レビュー】
     原作は、新人文学賞「スニーカー大賞」にて“大賞”を受賞された、新井円侍 先生。
    この作品は、「スニーカー大賞」では、谷川流先生の「涼宮ハルヒの憂鬱」以来、6年ぶりとなる“大賞”を受賞した作品である。

     正直、管理人は、この作品をコミカライズするのは、「無理なんじゃない?」と思っていた。原作者の新井先生の文章は、非常に丁寧で、奇麗にその世界観や空気感、雰囲気を表現されている。しかし、その手法は、主人公を主観として、その世界を主人公が観察、観測することを幾度も丁寧な文章で繰り返すことで、読み手にその世界観を伝るというものである。この手法を、漫画で表現するのは容易ではない。

     しかし、流石は、「NHKにようこそ!」を描かれた 大岩ケンジ 先生(そのときは、ケンヂ先生でしたが)である。ことコミカライズにおいては、光るものを感じることができる。

     小説を、コミカライズするというのは、コミカライズする作者によってその手法が明らかに異なる。
    例えば、

    「~~~」とAは言って、Bに微笑みかけた。

    という、文章表現をコミカライズする場合、手法は様々あるが、大別して、
    『微笑みながら、「~~~」と言うAのカットを描く。』場合と、
    『1コマ目に、Aが「~~~」と言いう姿と、それを聞くBを一緒のコマに描き、二コマ目に微笑むBを描く』場合に分かれる。


    例えば
    SDU1104_2
    のようなシーンとかがそれである。

     作品の、性質によって使い分ける場合が多いが、この作品の場合後者の手法が明らかに多く、2コマだけにとどまらず、1つの場景描写を2~3コマで、多視点に描くことによって、この作品の丁寧さをしっかりと表現している。しかも、その2~3コマには、余分な文字、台詞がなく、また整った、コマ割り(静かな時は、細かなコマ割り。動きのある時は、少し斜めのコマを織り交ぜるとか)により読み手を引き付ける手法も素晴らしい。

     正直、原作では、文字のみの表現の限界なのか、上記した様な何度も繰り返す場景描写を助長に思う人もいると思う(良い意味でライトではない描き方が目立ちます)が、大岩先生はその表現を漫画と言う性質を最大限に生かして表現しようとされており、流石としか言いようがなかった。


     物語の構成は、基本的に主人公を主点にして書かれているため、他の登場人物の印象が、薄く感じる人もいるかもしれないが、謎めいたストーリー構成の表現としては、丁度良いぐらいだと思う。また、コミカライズしたことで、「メリア」の可愛らしさや、「カラス」の謎めいた感じは、挿絵以上に、より印象深くなっている。また、「ザ・ダーク」の気持ち悪さも「気持ち悪すぎず、気持ち悪くなさすぎる」こともなく、1巻としては、この作品の主線を外れない描写に“抑えて”描かれている。

    一番印象的だったのは、主人公がメリアに自分の出身地のことを語っているシーン。
    SDU1104_1.jpg

    台詞は、無いが、絵ではない、“漫画”の表現力の真髄を見せつけてくれている。




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    [ 2010/11/04 23:22 ] 角川書店 ヤングエース | TB(0) | CM(0)

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